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大阪府の「新生児マススクリーニング事業廃止案」に断固反対します!

平成20年4月11日、財政難であえぐ大阪府は、橋下徹知事の指示のもとに策定された「財政再建プログラム試案(年間1,100億円の予算削減案)」を、ホームページ上に公開しました。それによると、大阪府は驚くべき方針を検討していることが明らかになりました。試案には、平成20年度から『先天性代謝異常等検査事業費』(約1億円)を全額削減し、「府の財政状況をかんがみ、この事業を廃止する」と明記されているのです。http://www.pref.osaka.jp/zaisei/kaikaku-pt/shian/index.html

これが意味するところは、大阪府では、現行すべての都道府県で公費を投じて行われている6種類の病気の予防診断「新生児マススクリーニング」が、府民は全額自己負担で受けなければならなくなるということです。

「先天性代謝異常検査」、いわゆる「新生児マススクリーニング」は、生まれたばかりのすべての赤ちゃんの中から、治療可能で、かつ放置すれば心身障害を引き起こす病気を持っている子どもを早期に発見することを目的として実施されている検査です。
今の新生児マススクリーニングは6種類の病気について検査を行っています。
該当する病気の子供たちとっては、早期診断・早期治療の道を開き、重い障害の発症を未然に防いでくれる、極めて重要な予防事業なのです。

大阪府の場合、1年間の検査事業でどれくらいの子どもたちが救われると思いますか?

大阪府における年間発見症例(推定)
フェニルケトン尿症:0.8人/年
ガラクトース血症:0.5〜1人/年
クレチン症:15〜20人/年
先天性副腎過形成:3〜4人/年

1年間に1億円を投じるだけで、これだけの数の病児を発見し、放っておけば深刻な病気になる赤ちゃんを、健やかな成長へと導いているのです。

仮に、新生児マススクリーニングが受けられなくなり、赤ちゃんの時に病気が見逃されてしまった結果、知的障害・身体障害が発症すれば、生涯にわたって社会保障費、医療費等の負担を国や大阪府がしなければなりません。その総額が、検査事業にかかる1億円を上回ることは、医療経済の研究で明らかになっています。

今回大阪府が打ち出した事業費削減・廃止案は、府民のみならず、全国民の生命をおびやかす事態に発展すると言っても過言ではないでしょう。なぜなら、大阪府がこの予算削減を執行した場合、他に追随する自治体が現れる可能性も否定できないからです。

財政再建の美名のもとに、未来を担う子どもたちの生存権をおびやかす政策が、大阪府で実施されようとしています。少子化対策が急務といわれる我が国において、その潮流に逆行する大阪府の方針に対し、私たちNPO法人ムコ多糖症支援ネットワークは、断固反対すると共に、事業廃止案の撤回を強く求めます。

大阪府の、「先天性代謝異常等検査事業費の削減・廃止」へご意見・ご要望がある方は、こちら知事あてにメールを送ってください。
橋下知事への提言メールアドレス
https://www3.shinsei.pref.osaka.jp/ers/Uketuke/Form.do?tetudukiId=2008040001

この問題に関連した記事が、5月20日読売新聞に掲載されました。
→紹介記事(読売新聞 08/5/20 付)

NPO法人 ムコ多糖症支援ネットワーク