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10月27日の「未承認薬使用問題検討会議」に対する当会の見解

2006/11/12

10月27日、厚生労働省の未承認薬使用問題検討会議は、同会議のワーキンググループが提出した2型治療薬イデュロスルファーゼ(ELAPRASE)に関する検討結果報告書を了承しました。厚労省はこの了承を受け、関係企業に対して、承認申請及び治験の早期実施を要請することになりました。

同会議のワーキンググループ報告内容は、
 ○ 過敏反応の注意の必要性
 ○ 造血幹細胞移植(骨髄移植)より安全性が高いこと
 ○ アメリカの治験データに日本人患者4人が含まれていること
 ○ 患者たちが重篤な病状に直面していること
などから、欧米の臨床データによる申請を認め、迅速な審査・早期承認を期待するというものです。2型治療薬についても数年間を要する承認申請前の治験なしに、企業が承認申請することが可能となりました。

今後の課題としては
 1) 申請企業が早期申請を行うこと
 2) 申請後行われる安全性確認試験の対象者の範囲について希望者全員への適用
 3) 1型治療薬承認審査の経験を踏まえた迅速な審査の実施
などが上げられます。

また、諸外国との状況との比較においては、既にアメリカで7月24日に承認済みであり、それからすでに3ヶ月が経過しています。治療薬を待望している日本国内の2型患者のために、一刻も早い企業の申請と厚労省のスピーディーな審査・承認の実行が強く求められています。

ところで、最近の薬事行政の動向を概観すると、10月30日に初会合が開かれた「有効で安全な医薬品を迅速に提供するための検討会」においては、有効で安全な医薬品を迅速に提供するため、承認審査の方針や基準の明確化などの承認審査のあり方や実施体制、市販後安全対策、その他医薬品の安全かつ迅速な提供に資する事項など医薬品の開発から承認までの解消すべき課題について幅広く検討を行うこととし、来年7月までに結論が出されるスケジュールとなっています。

この検討会に先立って、薬事行政上の諸課題を検討するため、治験のあり方に関する検討会、小児薬物療法検討会議、重篤副作用総合対策検討会、ワクチンの研究開発、供給体制等の在り方に関する検討会等々多くの検討組織がこれまでに設置され、薬事行政を取り巻く諸課題の検討が行われています。

これら検討会や会議における検討成果を個別の課題解決だけに終わらせることなく、未承認薬が唯一の有効かつ安全な治療法である超希少難病患者のために、有効で安全な医薬品を迅速に提供するための検討会において有機的に活用されるとともに、世界同時治験への参加環境の整備を行うなど諸外国との協調を図り、医薬品の開発、治験、承認申請、審査そして承認までの一連の手続きが世界から遅れることなく、世界と同時期の未承認薬の承認・供給に繋がるよう、現行薬事法の下での制度改正や新たな枠組みの構築に結実することを願ってやみません。

なお、最近、ヨーロッパにおける2型治療薬に関する新たな動きが報じられています(詳細はこちらの記事をご覧ください)。本邦において、1型治療薬承認のケースのような諸外国とのタイムラグ(ドラッグラグ)が生じることなく、一刻も早い企業による承認申請及び迅速な承認審査がなされ、安全性及び有効性を確認し、2型治療薬が一日も早く供給されることを切望いたします。

ムコ多糖症支援ネットワーク・耀くん基金