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トピックス

ムコ多糖症2型用治療薬、欧州では迅速な承認が実現の見込み

2006/11/12

2006年7月24日、アメリカのFDA(アメリカ食品医薬品局=厚生労働省にあたる役所)が薬事承認したムコ多糖症2型ハンター症候群のための治療薬「ELAPRASE」。この薬剤が、ヨーロッパでは早くも来年初頭にも承認・販売される見込みであると、製造元の製薬会社「Shire」社が、先月のプレスリリースで発表しました。発表内容のとおりになれば、アメリカに遅れること、わずか半年ほどでヨーロッパ27カ国の患者のもとに待望の治療薬が届く事になります。

これに対し、日本では現在、厚労省の「未承認薬使用問題検討会議」というところで検討がなされているという状況。日本での販売を担当する「ジェンザイム・ジャパン」社は、厚労省に対し、いまだに「ELAPRASE」の承認申請を行っていません(2006年11月11日時点)。

この「ELAPRASE」に関しては、アメリカでの開発の段階で、日本人患者4人が渡米し、薬の効果と安全性などを確認する「治験」に参加しました。他国で行われる「治験」に日本から参加すること自体、極めて稀なことですが、日本での早期承認が実現するための一つの努力として海外治験に参加したのです。

ムコ多糖症諸タイプの中で日本では最多、100人以上ともいわれる2型ハンター症候群の患者たちが、一日千秋の想いで待ち焦がれている治療薬。日本でこの薬剤が承認され、希望する全ての患者たちに投与される日がくるまで、後どれくらい待たなければならないのでしょうか?ヨーロッパでは迅速な承認が可能なのに、日本ではなぜそれが出来ないのでしょうか?「厚労省もお忙しいから」「製薬会社さんも色々と大変だから」。それはヨーロッパも同じではないでしょうか?

日本にいるムコ多糖症2型の患者・家族の皆様は納得されておられますか?皆様のご意見をお寄せください。
あて先はinfo@muconet.jp

ムコ多糖症支援ネットワーク・耀くん基金

4人の患者がアメリカの治験で頑張りました
4人の患者がアメリカの治験で頑張りました

プレスリリース ELAPRASE (idursulfase)、ヨーロッパにおいて好評価

2006年10月19日 米国フィラデルフィア、英国ベージングストーク

ハンター症候群患者の最初の治療薬 2007年初めに発売予定

シャイヤー社は欧州医薬品審査庁(EMEA)の医薬品委員会(CHMP)がハンター症候群(ムコ多糖症2型)患者の長期治療薬としてELAPRASE (idursulfase)の承認を推薦する前向きな見解を示したと発表した。欧州連合(EU)での販売認可は2007年初めと見られ、現欧州連合25加盟国、およびアイスランド、ノルウエーにて共通の統一ラベルのもと販売される見込みである。

ELAPRASEは今年、アメリカ食品医薬局(FDA)により承認され、イタリア、ドイツ、スペイン、フランス、スエーデン、デンマーク、ノルウエーなどのヨーロッパ諸国ではハンター症候群患者に早期アクセスが認可されている。患者家族や医療ケア関係者からの要望が高く2006年10月19日現在で、すでに58人の患者が上述の国でELAPRASEによる人体酵素補充療法を受けている。ELAPRASEは週に一度ハンター症候群患者に投与され、患者が自然に生産できない酵素を補充する。販売認可申請に提出したデータはリソソーム蓄積症(LSD)の実験としては今日に至るまで最大、最長、かつもっとも包括的規模の実験から得られたデータである。

マンチェスター小児病院の小児科医コンサルタント、及びムコ多糖症(MPS)専門医のEd Wraith博士は「医薬品委員会の推薦はヨーロッパにおけるidursulfaseの使用に向けて前向きなステップである。承認されれば、この療法はハンター症候群が百年前に発見されて以来、初めにして唯一の治療法を医師達に提供することになる」と語った。